昭和8年2月。下関港に一人の小柄な男がいた。
勝呂武尊(すぐろたける)(野村萬斎)。日本全国を震かんさせた「いろは殺人事件」を解決し、一躍有名人となった名探偵である。
小倉の軍事施設で起きた殺人事件を解決した勝呂は、これから下関駅に向かい、特別急行東洋に乗ろうとしていた。特急東洋は、下関と東京を結ぶ日本初の寝台付き列車。皇室関係者や政府の高官も利用する最新鋭の超豪華列車。
ところが2月だというのに、特急東洋の寝台は満席。たまたま下関で再会した鉄道省の役人・莫(ばく)(高橋克実)の計らいにより、勝呂は無理やり一等寝室を確保してもらう。
朝、下関を出発する特急東洋。東京に着くのは翌日の朝である。食堂車で勝呂は、実業家・藤堂(佐藤浩市)から身辺警護を頼まれる。だが彼の横柄な態度に勝呂は申し出を拒絶した。
翌朝、関が原付近で、大雪のために列車は身動きが取れなくなっていた。その中で、藤堂が客室内で他殺体となって発見される。莫は、勝呂に協力を依頼。状況証拠から、犯人は寝台車の乗客の中にいると判断した勝呂は、線路が復旧するまでに事件を解決してみせると約束する。
勝呂は、犯人の動機は、5年前に起こった剛力家の悲劇に始まり、その「復讐」であると推理する。剛力大佐(石丸幹二)、その夫人・曽根子(吉瀬美智子)、メイドの小百合(黒木華)を襲った不幸。その敵討を仕掛けたのは誰なのか。
(以上公式ホームページより)
第2夜のストーリーは原作(映画)を膨らませてあるらしい。
昭和初期の日本に設定を変えての作品。面白い部分もあるが、特に第2夜の犯人側からの描写がコメディタッチが入っているのは殺人動機や経過の話としてはどうなのかな。まあ三谷先生ではシリアスには描けないし、またそのつもりもないと思うけどこれは微妙。