松本清張没後20年特別企画とか、53年ぶりのテレビドラマ化らしい。
清張さんにしては女性が描けているような気がする、ここらは木村多江さんがうまいのかもしれない。
要するに市長さんの商社時代のプラトニックな恋を引きずっているということなのだろうか。
実は本当の関係は判然とはしない、会社を首になる原因ともなっているので引きずるわけではあるのだけど、
まあそれはいいのだが、商社マンからなぜ地方都市の市長になるまで上り詰めたのか、
どういういきさつで、おそらく議員から上り詰めたのだろうがそのあたりが不明。
イッセー尾形さんの市長はどうなんだろうか、いつもの舞台のサラリーマンを演じている時のようなカリカチュアライズされた感じが残るんだが、これはどうなんだろうか。
一見らしくもあり、でも違和感のある演技はどうなのかなー、あとは濃すぎる家政婦の倍賞さんかな。
木村多江さんの抑えた毒はなかなかだが、もっとできたのかもまあこれ以上は見たくないような気もするが。
芳子の生きてきたいきさつももう少しあると面白いのだが、ここらは原作は(短編らしいが)どうなんだろうか。
いずれにしても清張ものとしては実は設定は暗いんだけど、いつもの2時間ドラマ的な暗さが見えなくてミステリーとして面白かった。佳作。